今回読んだのはこちら、「サクッとわかるビジネス教養 いちばんわかる半導体」です。
- 新品/電子書籍 ※中古は楽天に見当たりませんでした
- 半導体について初歩の初歩から学びたい方
- 作り方をざっくり掴みたい方
- 半導体と経済の関係をざっくり掴みたい方
- 半導体と政治の関係をざっくり掴みたい方
タイトル通り、「半導体についての知識をサクッと学びたい方向け」の初心者向け解説本といった感じ。
私自身、「半導体ってあれでしょ? スマホとかパソコンに必須な、何か凄い部品でしょ?」くらいの知識だったため、もう少し詳しく知りたいなと思い、本書を手に取りました。
本の内容|イラストが多く、視覚的に理解できる
- ページ数:176p
- 推定読了時間:1.5時間~2.5時間

見開きのレイアウトはだいたい上図のような感じです。
まえがきとあとがき、おまけページのコラム以外の全ページにイラスト・図解がありました。おかげで、難しそうな概念も直感的に理解しやすいです。
個人的には、「半導体の性質」「半導体製造の工程」をイラストで分かりやすく解説されていたところが嬉しかったですね。
読んだ感想|半導体の全体が分かった気分になれる
半導体の2つの意味
この本を読んで一番びっくりしたのが、「半導体」には2つの意味合いがあるということです。
- 物体の性質を表す半導体(そもそもの素材のこと)
- デバイスとしての半導体(スマホなどに使われる部品)
「そこから!?」と思われるかもしれませんが、私の中での半導体は「なんかちいさくてすごいやつ」だったため、目から鱗が落ちる思いでした。
そうだよね、モノを作るからには、そもそも素材が必要だよね……。
さらに、主原料となる「ケイ石」は地球上に豊富にあるということでさらにびっくり。
地球上のありふれた石ころが、電子機器に必要不可欠な部品に加工されて、世界中で活躍しているんだと考えると「人間ってスゲー!」という気持ちになります。
そもそも半導体が「電気の通りやすさをコントロールできる物体」らしいですが、最初にその性質を発見した人凄すぎるし、「じゃあそれをこう加工したらめっちゃ便利じゃね?」と気づいた人も凄い。
ただの石ころからこんなスゲーもん作れるのか……って感動して泣いてたクロムの気持ちが分かった気がします。(Dr.STONE)
半導体の加工方法について
- 半導体加工の前工程、後工程の図解
- 設計、製造、販売まで一貫して行う形態(IDM)
- 半導体の設計だけを行う形態(ファブレス)
- 加工だけを行う形態(ファウンドリ)
など、作り方の図解から、製造形態まで分かりやすく解説しています。
半導体ってこんな丸い板(ウェハ)から四角く切り出していくんだ~! という箇所が印象深いです。
半導体と政治について
こちらについても興味深かったです。
アメリカと中国って本当にバチバチに対立してる~。
ニュースなんかで、「ほえ~アメリカ、名指しで規制するやん」みたいにぼんやり把握していた出来事の解像度が、グンと上がった気がします。
それから、半導体といったら台湾ですが、半導体技術で躍進したい中国はそりゃ統一したがるよなとか、板挟み韓国くんとか、短い解説文ながら的確にまとめられていて楽しく読み進められました。
半導体メーカーについて
台湾のTSMC、アメリカのIntel、サムスン電子など、ITの分野で聞いたことある! といった企業が見開き1ページずつ紹介されています。
驚いたのはASMLというオランダの企業です。露光装置(EUV)世界シェア100%って。
どの企業もずっと昔から巨額の投資をして、何十年もコツコツやってきて今があるんだな……と感慨深くなりました。やはり継続は力ですね。
日本の半導体産業について
昔は世界的にもトップレベルだったけど、現在はイマイチ……という歴史についても触れられています。
日米半導体協定や、需要の見極めミスが凋落の要因みたいですね。
短期で買い替えるPC市場では低価格な製品が適切だったのに、品質に過剰にこだわりすぎて「長持ちするが高価格」な製品を作ってしまったために、需要とミスマッチしてしまったと。
品質にこだわりまくるのは日本人らしいですね。
現在は半導体分野においては出遅れ状態ですが、国を挙げてラピダスという企業を支援し、2nmトランジスタの試作にも成功しています。日本が返り咲けるかも……! という希望が見える話です。
まとめ
半導体について全体像を把握したい人にとって、読んで損はしない一冊だと思います。
色々な視点から半導体について学べて、しかもタイトル通りサクッと読めてストレスがありません。
半導体について学びたいけど、どう学べばいいんだろう? という人は、ぜひこの本を読んでみてください。おすすめです!
- 新品/電子書籍


コメント